バラの名所【一本木公園】

長野通信

長野市の北に中野市というところがあります。長野に引っ越すまえに一本木公園というバラの名所があると聞いたことはあったのですが、もっと南の方かと思っていました。

引っ越す前に何回か長野に通っているとき、バラの季節ではなかったのですが、連れて行ってもらいました。3.4ヘクタールの広さの園内いっぱいに850種2500株のバラの木が植えられています。黒岩喜久雄氏という方が自宅で育てていた172種179株のバラを中野市に寄付されたことがきっかけとなり、1984年に開設され県内有数のバラ園となったそうです。

真夏に連れて行ってもらったので花は全くなかったのできづかなかったのですが、バラだけでなく桜やさつきなどさまざまな草花が植えられています。また明治中期の洋風建築物の中野小学校旧校舎も移築されていてその洋風建築とバラがとても素敵な風情を生み出しています。写真は今年5月から6月にかけて行われた信州なかのバラまつりの時のものです。咲き乱れるバラに圧倒されました。バラの即売会や栽培の講習会、合唱コンサートなども同時に催されました。私も一株ツルバラの苗木を買ってきました。

バラは5月から6月に咲く花がいちばん大きくたくさん咲きます。現在四季咲きが多く出回っているので、その後の管理をしっかりと行えば10月にまた香の強い花をつけるそうです。そのために前回ご紹介した夏の時期に剪定をおこなうことが大切だそうです。四季咲きというくらいなので夏にも花をつけますが、この時期にだらだらと咲かせても小さい弱い花になってしまうようです。そしてその10月の開花が終わると冬籠りの準備にはいります。12月初旬、雪が降り出す前に軽い剪定をして、バラは冬場の休眠に入り、次のシーズンを待ちます。そして2月にその次のシーズンのために強めに剪定を行うと、春にむけての準備になります。

一年を通じてしっかりと話しかけながら手入れをすることでバラはずっと咲き続けるそうです。以前参加したバラの講習会でバラの寿命は?と質問があり、寿命はありません、と講師が答えていました。11月にはいってから同じように雑木の剪定講習会があり、それにも参加しました。(いつかご紹介できるかもしれません)その時の講師が、植物は愛しめばそれだけしっかりと応えてくれる、と話していました。こちらの対応ひとつでまっすぐにもくねくねと曲がりくねることにもなる、なんて頑張りがいがあります。

この中野市に行く間には小布施町があります。小布施といえば栗ですが、葛飾北斎が晩年通って絵を描いた町でもあるようです。栗の季節の小布施は人、人で狭い道路にあふれますが、それを過ぎれば静かな町になります。その静かな時にご紹介できればいいかと思っています。

一本木公園1-1

一本木公園2-1

一本木公園6-1

一本木公園9-1

中野松川駅-1